composer 作曲家

批評



「あなたが2014年から書き始められた三部作の最後の作品「憂きこと聞かぬところありや」は前2作から引き継がれた日本の歴史と変遷にまつわる深い考察に基づく壮大な音楽作品として極めて格調の高い今日的視点をもった内容と認められますのでここに第3回一柳慧コンテンポラリー賞を贈ります。精密に選択され書き記された尺八、十三絃箏、十七絃箏、薩摩琵琶、囃子の編成によっており、各奏者は共に、西行の和歌、ラテン語の諺、源実朝の和歌、そして鴨長明の「方丈記」の中の一節の詞を歌い上げていく。それは様々に移ろう時代や社会の精神と、厳しい現実が交錯する世界を色濃く投影しながら、独自の記譜法を用いた音楽的内容によって、劇的な情感を映し出すことに成功している」
ー第三一柳慧コンテンポラリー賞


「この世のものとも思われぬ本作のサウンドスケープは同時にまた蠱惑的でもあり、まことに印象的であった 伝統的に能は、語り得ないほどの深い情感に支えられながら、単なる悲哀を超えた何事かを語ろうとするものである。仏教は苦しみを超越した状態、すなわち完全なる平安と清澄な静けさ涅槃を目指すものである。音楽と典雅にして簡素な視覚的効果を通じてゼミソンはそういった形而上学的なものを語ろうとしている。」
ーダフナ
レヴィット、『オペラカナダ』2015年春号


「緻密に作りこまれたダリルの作品[絃楽器四重曲の「埋木」]が面白かった。」
ー白石美雪、『オン•ステージ新聞』、2014年9月26日


「「それと言明することなくあるスタイルを仄めかす」という本作に聞かれるかくも繊細なる作曲の妙技。「Snow Meditation」は短い。しかし驚くべき作品である。」
ーティム•ラザフォード=ジョンソン、
New Music Box


「…(フーガ(シ)は)ゼミソンの作品に特徴的な、もはや神秘主義的といってよい暗示や仄めかし。儚く、ほとんど在り得ないようなもの通して命が吹き込まれる感覚。」
ーティム•ラザフォード=ジョンソン、The Rambler